福岡からチューリッヒへ

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福岡空港を19時45分発エミレーツ航空、名古屋、ドバイ経由でチューリッヒへ
 7月3日 
福岡空港で








 
ついにその日が来た。できる準備はすべてやってきたつもり。持ち物の点検も済んだ。髪も短く切った。玄関先に置いていた鉢植えを庭の低木の根元にすべて押し込んで、ささやかな渇水対策も済ませた。郵便物の留め置き、新聞の休刊すべてOK。留守中台風が来ないことを祈りながらタクシーを呼んだ。

午後3時、高速バスで熊本から福岡空港へ。約2時間後国内線乗り場で降りる。名古屋までだからチェックインにはまだ時間があると思っていたら国際線でまもなく手続きが始まった。預け荷物は名古屋で一度受け取るものと思っていたがチューリッヒまでOKだった。スーツケースの重量は自宅のヘルスメーターで測ってぎりぎりのとこだったので少し不安があって二人合わせて40キロで計測してもらおうと一緒に載せたら別々にと指示された。私のが19.7キロ、旦那のが19.5キロ、測ってきててよかった、滑り込みセーフである。炊飯器、お米、味噌など重たいものは手提げカバンとリュックの中、登山靴を履いてウォーキングシューズはスーツケースの中に入れた。このときは機内持ち込みの重量は調べられなかった。




カバンの重さ 6kg
全重量   19.5kg
カバンの重さ 3.9kg
全重量   19.7kg

重量重視で今回購入
ハイキングだけでなく、
洗濯物の運搬用(?)としても大活躍
炊飯器とお米と…
これも大活躍

手荷物は多かったけど、ここまでは特段トラブルもなく無事通過。搭乗まで十分時間があったので今回初めてカードラウンジを利用してみることにした。今までにも何回か機会があったが時間的に余裕がなく、見送ってきていた。なかなか居心地がよくゆっくりとくつろぐことができた。カードラウンジを出て搭乗口に行き、座って待っていたら聞き慣れた名前がアナウンスされて来た。さらにすでに飛行機の中に積み込まれているはずの旦那のスーツケースが運ばれてきた。あわてて係官の方へ走ると、なんとスーツケースの中に入れていた電気カミソリの電源が入って音がなっているという。スーツケースを開けてカミソリのバッテリーを取り出し、無事スーツケースは係官によって運び去られた。時限爆弾の仕掛けと間違われたかもしれないな、などと私は不謹慎に思ったりしていたが旦那は冷や汗をかいていた。これからの厳しい旅を暗示しているかのようであった。


ドバイへ








 
JALとの共同運航の飛行機は、ほぼ定刻に名古屋に着き、名古屋からのエミレーツ航空は定刻の22時45分より少し早く飛び立った。満席である。小さい幼児連れの家族が多い。私たちはエコノミー席左窓側の前から2番目だったが周りは全部そういう家族連れだった。

ドバイまで10時間余りの長い滞空時間、子供には大変だろうな、などと心配していたがなんのなんの、起きてる間はずーっと元気そのもの。前から横から私にも愛嬌を振りまいてくれた。

エミレーツ航空の機内サービスは前評判のとおり、これまで利用した飛行機の中では一番良かったように感じた。アイマスク、靴下、歯ブラシと歯磨き、起こさないでシール(?)などが入った小さなポーチが配られたときは初めてだったので特にそう感じた。食事もとてもおいしかった。メインが2種類から選べたのでそれぞれ違うのを頼んだがどちらも火傷するくらい熱々で very good。フルーツも缶詰を出す航空会社もあるがすべて生フルーツで冷たくておいしかった。シャンパン以外のアルコールは飲み放題で、時間がたっぷりあっただけ思う存分にサービスしてもらって旦那はご機嫌。もちろん日本酒もあった。

  機内での途轍もない長い時間の退屈しのぎに、百均でたまたま目に付いたパズル本を2冊買っていた。単行本は視力が弱いので最初からあきらめていた。初めて目にする小冊子で脳活性化ペンシルパズル、ナンプレとタイトルがついていた。初級編である。1から9までの数字をマスに埋めて行くパズルであるが、これがなかなかやり出したら面白い。ドバイまでの時間、とうとう一睡もせずに遊んでいた。かなりさび付いた脳も磨かれたかも。

あとの空港での待合場所とか、スイスでの列車での移動のときとか、高齢の私みたいなおばさんが鉛筆片手にこのナンプレに挑戦している姿によく出会った。急行電車の座席に置き残されていた現地のスポーツ新聞にもこのパズル欄があった。世界的にはやってるものなんだと初めて知った。それまで知らなかった私が流行遅れだったのかも。でも私は解くのにとても時間がかかるので、普通ばたばたした生活の中ではゆっくり遊ぶ時間はなかなかつくれそうにない。
 

病み付きになるパズル
ナンプレ





7月4日

チューリッヒ
 
ドバイ空港には定刻の4時45分より1時間くらい早く着いた。真夜中というのにすごい賑わいである。広い待合室の椅子は満杯、それどころか時間待ちの人たちが床に長々と寝転んで異様な風景。
たまたま空いている椅子を見つけてもその前にズラーッと寝転んだ人が並んでいるのでまたげない。飛行機で借りるブランケットみたいなのを掛けた人もいるが、裸足でそのまま床に寝転んでいる人の方が多かった。

上の方を見上げると、ローレックスの掛け時計がきらきら輝いていた。見渡すとすべてそうである。
今まで気づかなかったけど、どこの空港もそうだったのかなあ。

免税店での買い物もないので、やっと見つけた椅子に座ってからはまたナンプレで時間を潰した。
確かではないがちょっと調べたところではエミレーツ航空の場合ドバイでの途中降機ができそうだった。今回はその予定を考えてなかったのでよく調べなかったが、もしまた同じような機会があったら発展著しいドバイ観光もしてみたいと思う。わざわざでなくてもいい、ついでに。

ドバイからの機内はそれまでと一変して睡魔に襲われた。食事を2回いただいて、あとはまったく退屈する間もなく気がついたらチューリッヒ空港に到着していた。長い長い空の旅への挑戦もまだまだ可能のようである。この体力を維持できるのはいつまでか、大事にしよう。

前回2月マニラからの帰国の時、福岡空港に着陸する機内で耳が突然ふさがった状態になり、激痛が走った。それが家に帰ってからも抜けず、病院へ駆け込んだ。滲出姓中耳炎と診断され鼓膜を切開したことがあったので、今回もそうなったら大変と出発の10日前から病院へ行って相談し、薬をたくさんもらって予防線を張った。おかげで無事に往きの飛行機の旅は終わった。




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